結束バンドは、ケーブル類の整理をするのに便利なアイテムなので、電化製品の電源コードの余った部分を束ねるのに使用している方も多いかと思います。しかし、電源コードを結束バンドなどで束ねて使用すると、発熱によって火災につながる恐れがあるので注意が必要です。そもそも、導体に電流を流すとジュール熱という熱が発生します。そのため、家電などの電源コードでは導体の周りを保護材で覆うことで、電流漏出を防止するとともに、発熱が外部へ及ぼす影響を最小限に留めています。
しかし、電源コードを束ねて使用すると熱の放出が妨げられてしまうので、保護材が溶けてしまう危険性があります。その結果、内部の導線がむき出しになり、ショートやスパークが発生することで火災につながる可能性があるので注意が必要です。また、ジュール熱は、抵抗値と電流を流す時間、電流の2乗に比例するため、消費電力が大きいほど、使用する時間が長くなるほど発熱量が大きくなります。そのため、消費電力が高い電化製品を長時間使用する際は特に注意する必要があります。
例えば、電子レンジ・電気ストーブ・ドライヤー・卓上IHクッキングヒーター・電気ケトルといった電化製品は、消費電力が大きいので長時間使用する際は発熱に注意を払いましょう。結束バンドは、非常に便利なアイテムですが、電源コードを束ねて使用すると火災につながる危険性があるので、電化製品を使用する際は結束を解くようにしましょう。